つい先日のことのように感じますが、半月が経過しようとしています。

千葉県八千代市に拠点を置く信和産業株式会社様より社員研修の講師依頼を賜りました。

立派な工場を構えるこちらの企業。すでに5S活動を実践継続されています。

ご依頼から実施まで約1ヶ月。
非常にタイトなスケジュールでしたが、取締役、5S委員、そして有志方々の熱い想いに心動かされました。

まずは、お伺いしてお話を伺う。それぞれの立場、それぞれの想いを感じます。
しかし、皆のベクトルは同じ方向を向いている。改めて素晴らしい企業だと思います。

そこに、さらに環境改善が促進されれば、会社全体はもちろん、社員、お客さま、取引先、業界全体にももっと良い影響が出てきます。

 

全社員に聴いてもらおう!

社員数約170名のこちらの企業、年齢性別も様々。しかし、5S活動は年齢性別、職種、役職等は関係なく全員が一丸となって行う活動。

全社員に聴いてもらおう!

これが経営陣の想いでした。

工場は24時間フル稼働。それぞれ調整しやすい時間帯も異なりますので、2日程に分け、2回開催となりました。

全社員の”5Sに関する温度や理解度を同じくする”ことは、活動を促進するために必要不可欠です。

 

作業効率アップを自分のコト化してもらう!

環境改善活動の狙いは作業効率アップ。そしてそれが生産性の向上、企業の利益へとつながります。企業側はとかく力を入れたい事項ですが、必ずしも社員がそこを理解しているとは限りません。

全てのことにおいて言えることですが、響く人とそうではない人がいます。興味がある人もいれば、時間の無駄だと感じる人がいるのも事実。

そこを自分のコト化する。より有意義なものとしてもらうためには、どのような構成にしていくかが講師側の課題でもあります。

実際、私も多くのセミナー・研修を実施する中で、「実は(環境改善を)何のためにやっているのか分からなかった」という本音を聞くこともあります。
一見、イイ感じに見える職場であっても、「自発的にもっと細かい所まで気づいて行動して欲しい」と思う経営側とは大きな差がありますよね。

 

信和産業様はこの数年で社員数が一気に増えたそうです。

会社立ち上げ時から整理整頓を重要視してきたにもかかわらず、社員数急増に伴い、なかなかそのイズムは浸透せず、質が落ち、活動も形骸化している面も否めないとのお話も伺いました。

となると、意識がある人がいくら頑張っても間に合わなくなるのが現状です。

 

全体の底上げ

課題の一つです。

参加者は工場のラインで働く方はもちろん、営業や事務スタッフ、パートで働く主婦(夫)もいらっしゃいます。
お話する事例も、いずれの方々にも自分事として響くよう工夫します。

 

お客さまの顔が見えづらい現場

打合せの後、工場を見学させて頂きました。皆さま、キチンとご挨拶してくださる姿がとても印象的でした。

信和産業様は、お菓子等の包装資材を印刷している企業様ですので、お菓子が大好きな私は殆どのモノが知っている品。
見学した当時は、ハロウィン用のパッケージがたくさんあり、それはそれはテンションアップ!

「このお菓子を買う時、楽しい気持ちになるだろうなぁ」と手に取るお客さま(消費者)のことをついつい想像しました。

しかしそれは、その光景を珍しい光景として目にする私だからなのかもしれません。
おそらく、その光景がいつもの光景になってしまうと、日々の業務が繁忙な中、なかなかそこまで想いを馳せる余裕がなくなってしまうこともあるでしょう。

 

そういう時は、自分にとってのお客さまは誰だろう?と考えて欲しいのです。

消費者の手に渡る前にはいくつもの過程があります。多くの企業・業者が絡んでいます。

しかし、それよりももっと前。自分が携わる工程の前後。ココだって、捉え方によってはお客さまであり取引先と考えることもできます。

その方々に喜んで頂くためには、迅速に対応するためには、自分自身の安全安心のためには。
そう考えると、できる工夫は山ほどある。できる感謝も山ほどある。

 

自分をどういうテンションに置いて仕事をするのか、意識の仕方によって、日々の仕事も暮らしも人生も、丸ごと楽しむ方向へ持って行くことだってできるのです。

 

新しくて清潔な工場。決して、改善点がゴロゴロ転がっているようには見えません。
しかし、正直、もったいないなぁと感じる部分も見受けられました。

セミナーでは、それらがその部署の方々に響くようにとのメッセージを秘めて構成します。
また、それらのことは他の部署でもあり得ることなので、全員に届くように・・・との思いを込めます。

 

環境改善は今やオフィス業務にこそ必要不可欠な活動

少し前までは、5Sや2S、3Sなどの環境改善活動は工場などの製造業が行う活動であるとの認識でした。

かつては、モノは作れば売れる時代。
なので、長時間労働を行い、大量のモノを作る。それがまかり通っていた時代。

しかし今は、モノを作ったからといって売れる時代ではない。
情報社会の今は、いかに工夫して売るかが求められます。

売るための戦略を練る、新しい価値を創る時代。

そんな時、長時間労働をしていては効率が悪いことは明白です。短時間で高い成果を出す働き方が求められます。

新しいサービスや価値を生むためには社員間の連携が求められます。部署の垣根もなくそうという傾向にあるようです。フリーアドレス制の企業も増えていますね。

そして、環境改善活動はここにも大きく寄与しているのです。

もはや、環境改善活動は業種職種問わず、企業の存続に必要不可欠な活動なのです。

 

工場では、ペン1本までにも自分の名前を表示しています。それが、品質管理や事故防止等にもつながっているから。

一方、オフィス系の場合、いずれの会社もそこまで徹底されていないことが多い。名前を書くことは子どもっぽくて恥ずかしいことなのでしょうか。

 

しかし考えて欲しいのです。ペンに名前を書くことの意味を。

 

ペンの持ち主である自分は、わざわざ名前を書かなくてもそれが自分のペンであることは分かります。

ただ、もしそのペンを落としてしまったら?
それを拾った人は、「これ誰の~?」と探します。

ムダ取り。改善活動の基本です。

つまり、ペンを落とした人はペンを拾ってくれた人の時間を奪っていることになるのです。

ほんの数秒、数十秒のことかもしれません。しかし、小さな小さな無駄が塵も積もればどうなることでしょう?

 

環境改善活動とは、決してスゴイことをやる活動ではありません。
殆どが些細なこと。それらの積み重ねが大きな改善へとつながっているのです。

 

終わりなき5S活動との付き合い方

すでに活動を実践している企業の中に、「5S活動は必要なくなったのでやめました!」などということを聞いたことはありません。

これは企業が存続する限り、継続する活動です。つまり、その会社で働く限りは逃げられるものではありません。
そして、この活動は、決してキャンペーンやイベントではありません。れっきとした仕事です。

とはいえ、会社に対して忠誠心を持って働くことを強制できる時代ではなくなってきています。
働く人たちのワークライフバランスも企業側としては考える必要があります。

だったら、視点を変えてみましょう。

 

自分たちのラクを考える。

これは決して怠慢ではないと私は考えます。

 

いかにラクできるか、そこに生まれる余裕は会社への貢献を生みます。

 

私たちが働く理由の第一番は生活のため、かもしれません。でも、それだけだと寂しいですよね。

働くことを通して、5S活動を通して何かを得て欲しい。

この活動は、目に見えるモノの整理整頓を行います。

目に見えるモノの整理整頓なくして、目に見えない”コトの整理”はできない。整理は自分にとって必要なモノを選び取ること。仕事をしている自分もプライベートの自分も一人の人間。コトの整理ができるようになれば仕事もプライベートも人生も、主体的に生き抜く力が身に付きます。

どのようにすれば自分にとって、仲間にとって、お客さまや関わる人にとって最善最適なのか。

そして、この活動を真剣に取り組むと気づくはずです。この活動は、自分自身や仲間と向き合うプロセスであるということに。それは環境が改善されるだけではなく、絆が深まるプロセスなのです。会社にとっては問題解決力やチームワークの醸成。

 

一度きりの人生。自分の人生の舵を自分で取るためにも、5S、環境改善活動を大きく活用してみるのはいかがでしょう。

 

環境改善/環境整備/2S、5Sなどの社員研修をご検討の方はこちらをご確認ください。

社員向け2S研修