コンサルティング等でクライアントと話をしていると、頭の中の整理がされていないなと感じることがあります。下手をすると、自分の思考の整理ができていないことに気づいていない人もいます。

 

この仕事に携わるようになって感覚的に強く感じることとして、

 

モノの整理ができていない人の殆どは、思考の整理もできていない

 

というものがあります。

 

目に見えているモノ(環境)の整理ができない状態では、目に見えないモノ(思考)の整理をすることは非常に困難であると私は考えています。

実際、家や職場のモノを整えていく(環境を改善していく)うちに、自分が大切にしているモノ・コトや、やりたいコトが見えてきた、頭の中がクリアになってきた・・・という状況にしょっちゅう遭遇するのです。

 

なぜ思考の整理をした方が良いのか?思考はどうやって整理したらいいのか?物理的な整理整頓のプロである私が考える「思考の整理術」をお伝えしていきます。

ごちゃごちゃの部屋はごちゃごちゃの頭の中を表す!?部屋の整理と思考の整理には、冗談抜きでそのぐらい密接な関係があるのです。

 

思考の整理はなぜ必要なのか?

そもそも、どうして思考を整理しておくべきなのでしょうか?

まず、思考の整理によって、自分が抱えている悩みや問題を整理することができて、解決につながりやすくなるからです。

 

本当は大きな問題があるにもかかわらず、見ないままに日々を過ごしている人、悩みに気づいていないフリをしながら日々を過ごしている人はたくさんいます。

面倒なことは避けたい…という気持ちもわからなくはないですが、悩みや問題を放っておくのは、本当はとても大きなストレス。ずっと頭と心のどこかで悩み続けることになってしまいます。

 

また、究極的には、自分の頭で考える力を身に付けることができます

実は、思考の整理をするプロセスでは、物事の表面だけではなく、深いところまで掘り下げて考えざるをえません。ですから、繰り返すうちに自然と考える訓練になる、というわけです。

 

では、具体的にどのように思考を整理していくかをお伝えします。

社会に出ると、問題解決のフレームワークとして多くの方法を学びます。ですが、これらを活用する以前に、もっと単純な発想を身につけていただきたいと思います。

 

思考を整理する方法:「分ける」ことでほぼ解決!

「整理」とは、「不必要なモノを取り除くこと、分けること」であると定義づけられます。

この「分ける」を自在に扱うことができるようになれば、思考がきれいに整理されて、問題の殆どを解決することができるといっても過言ではありません。

 

私の提案する思考の整理術は、以下の3点です。

 

思考整理術1.”分けたいコト”を全て書き出す

とにかく思い付く限りのことを全部書き出します。書く時には、体裁なんて気にせずに思い付くままに。

決して、「こんなこと書いちゃいけないかな」「これは書かなくても大丈夫」などと考えないことがポイントです。

頭の中でゴチャゴチャになっているからこそ書き出すのですから。考えずにとにかく書き出して、目に見える状態にすることが重要です。

 

私自身の例を挙げながら解説しますね。

私は掃除が好きではありません。しかも仕事で忙しくしていることもあって、実際に掃除が行き届いていません。でももう少し何とかしたい…と考えています。

できれば家族にも一緒にやってもらいたいのですが、家族がやる掃除に私が満足できないこともあり、結果的に私の負担が増えてイライラが増大してしまいます。家族もそんな私を知っているので、あまりやりたがりません。

最悪な状況ですね…。私自身もそれじゃ良くないと分かっているものの、なかなか問題に向き合うことなく逃げて考えなかった過去があります。

 

そこで、掃除に関する思考の整理をしてみます。例えば玄関周りの掃除をひたすら書き出すとしたら、

  • 三和土を掃く
  • 三和土を拭く
  • 三和土のタイルの目地の汚れを除去する
  • 壁の額装の埃を払う
  • 壁の鏡の埃を払う
  • 壁の鏡を磨く
  • 週替わりカレンダーをめくる
  • 表札の埃を払う
  • 表札を拭く
  • 靴箱のゴミや埃を払う
  • 靴箱のシートを交換する

…などなど。玄関だけでもまだまだありますが、いずれにしてもこれぐらい事細かに書き出します。

 

思考整理術2.”分け方”を全て書き出す

思考の整理がうまくいかない原因として、分け方が思い浮かばないことが挙げられます。

つまり、その時点ですでに思考が停止している。自分の中のこうであるべき、とか固定観念などが邪魔してしまっているのです。

 

では、実際にどうすればよいのでしょうか?「分け方」にもさまざまな切り口があるので、切り口を考え抜いて思い付く限り挙げてみます。

 

私の玄関掃除の例で言えば…

  • 場所(三和土・表札・靴箱など)
  • 手法(拭く・磨く・払う・めくる・交換するなど)
  • 希望する頻度(毎日・週一・月一・気が付いた時・年一など)

他にも、

  • 負担になるかならないか
  • 好きか嫌いか
  • こだわりがあるかないか
  • 時間がかかるかかからないか

などなど。まだあるかもしれませんね。

 

思考整理術3.”分ける理由”に合った”分け方”を選ぶ

そもそもなぜ思考の整理をしているかというと、自分の中の悩みや問題を解決したいから。解決したいということは、その先にはあなたの望んでいる姿やイメージがあるはずです。

前の項目で”分け方”を書き出しましたが、あなたの望むイメージを実現するためにはどの”分け方”を使えば良いのか、選ぶことが必要となります

 

ふたたび、私の掃除の事例で考えてみます。私は掃除に関する問題を解決してどうなりたいのか?

  1. 私の時間的なストレスを軽減したい
  2. 掃除頻度の見直しを行いたい
  3. 掃除の質をある程度維持したい

考えた結果、以上3つがゴールとなりました。

 

そこで、

  • 作業の好き嫌いや、負担の大小
  • ある程度の質を保てる掃除の頻度

などを、最初に書き出した玄関掃除の項目に書き込んでみます。

 

  • 三和土を掃く(毎日/好き)
  • 三和土を拭く(週一/好き)
  • 三和土のタイルの目地の汚れを除去する(月一/負担大)
  • 壁の額装の埃を払う(週一/)
  • 壁の鏡の埃を払う(週一)
  • 壁の鏡を磨く(月一/負担大)
  • 週替わりカレンダーをめくる(週一/嫌い)
  • 表札の埃を払う(週一)
  • 表札を拭く(月一)
  • 靴箱のゴミや埃を払う(気が付いた時)
  • 靴箱のシートを交換する(年一/負担大だがこだわりがある)

 

このように分けてみると、

  • 好きだからやりたい
  • 嫌いだから家族に頼みたい/工夫しながら何とかやる
  • 頻度が低いから嫌いだけどがんばる
  • こだわりがあるから負担が大きくてもやる

…などといったふうに、作業の判別ができるのではないでしょうか。

具体的に頻度や負担が分かれば、事前にスケジュールを決めておくこともできます。決められた通りにやればよいだけなので、ストレスが減りますね。

 

思考が混乱したとき、整理整頓のプロはこう対処する

思考の整理術、やり方をつかんでいただけましたでしょうか?

さほど複雑なことはやっていないのですが、これがなかなかうまくできないと、頭の中が混乱してしまったりフリーズしてしまったり、とりあえず目の前のことだけ頑張ればいいや!となってしまいがち。

実際私も、気がつけば頭の中がいっぱいいっぱいになっていることがしょっちゅうあります。

 

そんなときに行いたいのが、実は身近なモノの整理なのです。

 

家の中全体を整える必要はありません。自分のデスクの上、キッチン、財布など、どこか一部で構いません。

モノを整理していくうちに、今はもう必要ないモノに気づいたり、逆に新たに必要なモノに気づいたりすることがあります。

少し前の自分と今の自分では、状況や考え方が違っていることに気づく場合もあります。モノを整理していると、その過程で気づかされることがたくさんあるのです。

 

「目に見えるモノ」の整理は、やればやるほど目の前の空間が整った様子が目に見えるわけですから、大きな達成感が味わえます。

さらに、モノの整理も思考の整理と同じことで、順序立てて考えることが必要です。そう、考える力も向上するのです。一石二鳥ですね。

 

部屋の状態がその人の頭の中を表す!?

 

モノや空間を整えることで考える力が養われ、頭の中が整理されることは何となくお分かり頂けたでしょうか。

言い換えれば、今の部屋の状態があなたの頭の中を表している、とも言うことができるのです。つまり、部屋がごちゃごちゃの人は、頭の中もごちゃごちゃということ。

部屋がごちゃごちゃになってしまっている方は、ぜひまずモノの整理を行ってみてください。そして、目に見えてきれいになった部屋で、今度は3つの思考の整理術を試してみてくださいね。

 

※ごちゃごちゃの部屋を片づけたいあなたには、こちらの記事も参考になります。

片づけられない人必見!片づけを成功させるために一番重要なコト

 

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