恵方巻の大量廃棄について、さまざまなメディアやSNSで騒がれています。聞いているとモヤモヤしてきます。

そもそも恵方巻は関西発祥で、関東ではあまり馴染みのない行事。コンビニチェーンでの販売を発端に全国に広まったようですね。

我が家では恵方巻の代わりに、”まるごとバナナ””まるごとイチゴ”を食べました。恵方巻に限らず、お寿司の類は大好きですけどね。

 

今回はこの恵方巻騒動?で感じたことを書いていきます。

消費者側は「お腹の適正量」を考える

売れ残った恵方巻や恵方巻を作る予定だった食材の廃棄ばかりに注目されていますが、家庭での廃棄はなかったのでしょうか。

通常の食事とは別に恵方巻を準備したお宅の場合、恵方巻を食べた分、他の食べ物の廃棄はありませんでしたか。夕食後に恵方巻を食べようとしたけど、満腹で入らなかったということはありませんでしたか。

たとえその時に処分しなかったにしても、それを翌日以降に回して食べたとするならば、それらは廃棄候補と言うことができます。

 

雰囲気に流されず、自分たちが食べられるだけの量を購入することが重要です。

 

私は仕事柄、多くのご家庭で大量に廃棄される食品たちを見てきました。

  • 未開封で賞味期限切れのモノ
  • 開封済みで食べ切れずに賞味期限が切れたモノ
  • 購入したけど口に合わずに食べられなかったモノ
  • 保存状態が良くなくて食べられなくなったモノ
  • 作り過ぎて廃棄するモノ
  • 頂いたけど好みではないモノ
  • そもそも存在自体を忘れていたモノ

これらは適正量を考えることで回避することが可能です。

容易に食材食品が手に入れやすくなった結果、食べ物を粗末にしてしまう。贅沢極まりない品のない行為です。

 

製造販売者側は「機会ロスでも離れないサービス」を提供する

一方の製造販売者(企業)側。

売れなきゃ経営が存続しないのが企業ですから、たくさん作りたくなる気持ちはよく分かります。

 

しかし、兵庫県姫路市を中心に店舗を展開するヤマダストアーでは、節分を控えた2月1日に出したチラシ広告にこのようなことを掲載していたそうです

売上至上主義、成長しなきゃ企業じゃない。
けど、何か最近違和感を感じます。

(途中略)

今年は全店、昨年実績で作ります。
売れ行きに応じて数を増やすことを今年は致しませんので、欠品の場合はご容赦くださいませ。

ヤマダストアーでは、欠品に対する苦情は特になく、逆に多くの激励の電話やメールが届いたそうです。

 

どんな企業でも、「前年増」「前年同月比増」など、昨年よりも実績を上げることを目標とします。つまり、欠品を恐れて多めに作る。大量廃棄による食材食品のロスよりも、機会ロスを恐れるのです

スーパーやコンビニへ行って恵方巻がなかったら、その店では買わずに他の店舗にお客さまが流れていく。店側としては、それは阻止したい。

恵方巻以外のモノも購入してくださる可能性があるので、その分もロスになる、と考えるのです。さらには、その店は品揃えが悪いと思って、他の店に乗り換えるのを恐れる、というのです。

恵方巻は消費期限も短いので、処分の確率は上がります。この他にも、実はハロウィンやバレンタインなどの季節商品でも同様のことが起きています。

 

ここで企業側は、自分個人のこと置き換えて考えて欲しいのです。果たして、いつも行くスーパーやコンビニに恵方巻がなかったからと言って、他の店に乗り換えたりしますか?

もちろん、どうしても恵方巻が食べたかったら他店で購入するかもしれません。確かにその点では機会ロスになるでしょう。しかし、ただそれだけのことで「品揃えが悪い店」認定なんてしないはず。

その店が、清潔で、店員の接客が良く、分からなくて質問しても迅速丁寧に応対してくれるのであれば、私だったらきっと今後もそのお店に行きます。

 

店内の清掃やバックヤードの整理整頓、店員への教育に注力する。つまり、欠品による機会ロスでもお客さまが離れないようなサービスを提供することを考えることの方が重要なのです。

 

季節の年中行事に思う

 

室礼を学んでいるせいか、年中行事に関してはアンテナを立てています。

日本には素晴らしい年中行事が数多くあります。一見地味に感じる行事もありますが、節分は豆まきなど子どもも楽しめるイベントですね。

小さいうちは、「豆をまく」「恵方巻を食べる」程度の儀式として楽しむので十分かもしれません。しかし、私たち大人は、子どもたちに正しく年中行事の由来などを伝える必要があると私は考えます。

これをやらないと、本質のない形骸化したものになってしまわないかと危惧するのです。

 

年中行事を「イベント」という言葉に置き換えてしまうと、一気に軽い感じに聞こえてしまいますが、日本人はイベント好きな人が多い。私もその一人ですが。

ですが、イベントに踊らされてしまっては大変。正しく、モノやコトを次の世代に繋いでいくことが重要です。

 

盛り上がった後に来るのは反作用

前述のヤマダストアーの件だけではありませんが、ある程度の盛り上がりに達した後には必ず”アンチ”がやってきます。

次のイベント?でもあるバレンタインデーに関しても、同じく2月1日の日経新聞にゴディバが一面広告を掲載しましたね。

ゴディバ「義理チョコをやめよう」 日経新聞に広告載せた理由を聞く

 

趣旨としては、

  • バレンタインデーの主役は「もらう人」ではなく、「あげる人」。つまり、「あげる人」にとって楽しいバレンタインデーであるかが重要であり、義理チョコや友チョコなど、あげること自体を楽しいと考えるのであればOK。
  • しかし、義理チョコが少しでも苦痛になっている人がいるのであれば、それはやめたしまった方がいいのではないか?

…ということだそうです。

(私も含めた)日本人のお祭り気質も行き過ぎると弊害が出る、ということです。

 

情報に惑わされず、自分に、我が家に、合うモノ・コトを選ぶことが重要です

 

これは決して、恵方巻やチョコに限った話ではありません。たとえば、片づけに関しても言えます。

「流行った」という言い方が正しいかは分かりませんが、少し前に「断捨離」が流行りました。多くの人が”捨てる”に着目して捨てました。

一方、捨てたけど後悔してかえって捨てられなくなった、そもそも無理、なんて逆の現象も起きています。

 

他にも、メディアでは”丁寧な暮らし”という言葉が使われることが多く、情報社会である今は、様々なツールで他所様の”丁寧なくらし”ぶりを目にすることができます。

それに憧れて追従する人もいれば、アンチ作用で”丁寧な暮らし”なんて無理と宣言する人も最近では増えてきているように感じます。

 

物事は盛り上がると反作用が起こります。

何事においても、自分はどうなのか、自分にはどちらが合っているのか、本当にそれが好きなのか…考えてみることを忘れないで欲しいのです。