就職活動中の学生たちの採用方法の一つとして、麻雀大会を取り入れる企業が出始めているとの記事を読んだ。

会社勤めの頃、人事部門で採用担当をしていた私に対してトップからの指示は、「能力はあるに越したことはないが、何よりも素直であることを大切にしてくれ。」のみ。

就職と結婚は似ている?!

随分前に働いていた職場の上司から、「結婚生活が続くコツを知っているか?」と訊ねられた。当時まだ独身の私にはコツなんて分かるはずもない。すると、「殆どの人は結婚するまでは相手の良い所ばかり見ている。結婚した途端、相手の嫌な所ばかりが見えてくる。逆にするのがコツだよ。結婚するまでは相手のアラ探しをするつもりで。結婚したら目をつぶって暮らしなさい。」
(当時、「相手は見つかったか?」は挨拶代わりの会話だったが、今の時代、それはハラスメントになるのだろう。)

そして、「就職と結婚は似ているんだよ。就職する時、みんな履歴書にはいかに自分は素晴らしい人間なのかを書いてくる。給料や福利厚生など良さそうな所を会社選びのポイントとするんだ。しかし入社した途端、履歴書に書かれていることはかなり盛られていることが判明し、会社のグチばかりを言うようになる。」「で、結婚する時は相手の良くない所を受け入れられるかで結婚するのが良いんだよ。相手の本当のところを見極めるのさ。」

送られてくる履歴書やエントリーシートにはみな似たり寄ったりのことが書かれている。となれば面接の時に本当の姿を見抜けるかがお互いのポイントとなる。

今日はどうやって来ました?

面接では、入室の際のマナーやら何やらのお決まりごとがあり、みんな同じ動作をするのでそれはまるでお遊戯会のよう。しかしすぐに飽きる。(飽きるとかの問題ではないのだが。)トップが欲しがる人間を採用するためには、フツーじゃダメなのだ。そこで私は扉を開けて開口一番、「こんにちは!雨ひどいですね。来るの大変だったでしょ?どうやって来ました?○○からだと××線?混雑すごい?」なんて世間話のように突入する。大抵の人はいきなりそんなこと訊かれるものだから頭の上にハテナが3つくらいポンポンポンと出てきて、その後我に返り、回答する(笑)

その後、入社したO君は、「いきなりあのテンションであんな質問から入る面接官は初めてでしたよ。訊かれることも想定外のことばかりで、面接対策が全くアテにならずに焦っちゃいましたよ。」と言っていた。

ゴルフと麻雀で相手を知る

ゴルフはその人の本性が出るスポーツであるとよく言われる。小さなボールを気候や地形などあらゆる状況の下に打っていく。集中する必要があり、窮地に追い込まれた時にどう乗り越えるかなど、その人のメンタルが試される。男女や身体能力の差ではなく冷静さやプレッシャーへの強さなどの精神面がプレーや勝負を左右する。そのため、普段は分からない本性や新たな一面を知ることができるのである。私はゴルフをするのだが、それは真実であると感じている。

そして、ゴルフと同じくらいにメンタル勝負であると感じるのが麻雀である。麻雀にはゴルフ以上にテンポがあるため、頭の回転の速さや決断力、勘、時には運が求められる。良い流れの時もあればどうしようもない流れになる時がある。牌を捨てる時の音で相手のメンタルが読める。そこで人間性が分かることもある。長時間卓を囲んでいると見えてくるものも多い。私は麻雀もするのだが、これで自滅した人も少なくなかった。

元々、ゴルフも麻雀も相手の素を知るには打ってつけだと思っていた私は、常々、(ゴルフや麻雀をやっている人には)ゴルフや麻雀を採用活動に取り入れられたら面白いのに・・・と思っていた。

採用活動も多様化の波が来る

冒頭に書いたように、「麻雀を採用活動に取り入れられたら面白いのに・・・」が実現している会社があるということに驚いたと同時に、ついに来たかとの思いもある。そして、麻雀を採用活動に取り入れたいと思っていた私は、会社勤めの時代にそれを自分の手で叶えられなかったことが、「時代が付いてきていなかったから」と言い訳にしたいと思いつつ、自分の行動力の無さに辟易している。麻雀を採用活動に取り入れてみたらいかがですか?の発言すらしなかったのだから。

ダイバーシティマネジメントが推進される今、採用活動の時点でも「多様化」活動を行うことが「個」の発展と「組織力」の強化につながるのではないかと考える。

最後に、採用活動と整理収納をメインとする本サイトの関連性だが、共通キーワードは「多様化」である。